それがたとえブログの書き込みであっても名誉毀損は成立するという最高裁判所の判決が出た[註]ことで、この自分も意見というか感想を求められる。(そういうメールが来ているという意味)
意見とか感想とか訊かれてもねぇ。一般的なことしか言えないし書けないのだが。
なにしろこのケース(裁判)と自分のこのブログには、これといった共通点はないからだ。だからあくまでも「一般的なこと」しか書けないし言えない。
自分は、問題となるブログのことはよくは知らないのだが、知者の方が言っているところでは、やはり何が事実なのか、何が事実ではないのかという大切なことを読者に明快に提示できていたのかという点においては落ち度はあったようである。それがこの最高裁の判決に結びついた可能性高いということだろう。
たとえば、自分はこのブログでも「全国BSC」という組織と「真光元(まこも)」という宗教団体の結びつきというものを書いているブログのことをご紹介した。
この真光元というところ、施設内で重度の糖尿病患者を放置して死に至らしめたという犯罪(過失致死)を実際に犯している。
これは決して事故なのではない。その被害者の少女は治療目的のためにその施設に移管されて必要不可欠なインスリン注射もせずに放置されたから死んだのだ。
それを指して、そういう常識はずれのことをするから人はこの宗教団体のことをカルトと言う。自分もそれに従いこの宗教団体をカルトであると言ったし書いた。
たとえば、だからもし上記の事件(裁判)に無理矢理あてはめた場合ということだが、もし、自分が「全国BSC」のことをカルトである、と言ってしまった場合にはその事実証拠の提示が求められるだろうし、それが出来なければ、もしかすると相手(BSCが訴えた場合には)「名誉毀損」というものが成立してしまう可能性はあるのだろう。
しかし、自分がここで書いているのは「真光元」という宗教団体と、全国BSCの深い結びつきというものを端的に示した文書でありHPである。つまり自分がここで書いているのは「事実」なのである。自分の意見であるとか主張ですらない。
自分は「事実」は事実しか書かないし、推測でしかない場合はちゃんとそのように「推測であるが~」をつけるなどして、読者に対してははっきりとわかるように分けて書いている。
まあ、上の裁判のケースはあくまでも非常に特殊なケースであって、この判例というものが今後すべての同様の裁判に当てはまるとは思えないが、むしろ自分としてはこの判例は大歓迎である。
なんでかというと、自分はブログや掲示板などで、事実でないことばかりを書かれて「名誉毀損」という実害を蒙っている被害者でもあるからだ。
実際、アマゾンのレビューのページでも事実無根のことを書いているアホウがいたりするのだから始末が悪い。
こういった「いい加減なことを書く連中」が少しでも減ってくれるのであればそれは自分にとってはありがたいことでもある。
最後に勝つのは愛かもしれないが、事実もなのだ。
[註]朝日comの記事「ネット上の中傷書き込みで名誉棄損罪確定 最高裁初判断」
http://www.asahi.com/digital/internet/TKY201003160454.html
2010年3月16日
参照
紀藤正樹弁護士のブログより
不当な最高裁判決に驚き!と困惑!!
「真光元(しんこうげん)と薬事法」
「真光元(しんこうげん)の裏面」
追記
「アマゾンの書評が消えてますよ」というご連絡を頂いた。見てみると本当に消えていた。自分はこの「真生」を名乗る本人が自主的に削除したのかと思っていたのだが、そうではなかったようだ。「Joe」さんという方からメールが来て知ったのだが、このJOEさんという方がアマゾンに削除を要請してそれがかなったということらしい。頂いたメールのその個所を添付する。
(前略)今回は直接メールで、「真正という人のレビューは、本の内容とまったく異なるもので、特定の人物の名誉を著しく毀損しています。実際の本は該当人物のブログの内容をまとめたものではなく、出版社が書いたものです。 削除すべきだと思います」と書いたところ、下記のような返事が来まして、削除されたようです。
(以下、アマゾンからの返答コピー)
Amazon.co.jpにご連絡いただき、ありがとうございます。
Amazon.co.jpではレビューガイドラインに沿って、カスタマーレビューをチェックし、ガイドラインから外れていると判断したレビューは非掲載にいたしております。
ご指摘のとおり、このレビューは、当サイトのレビューガイドライン「作品の内容と全く無関係なコメント」に抵触するとみなされたため、非掲載とさせていただきました。
とこういう経緯があったとのこと。
いろいろとご意見はあるとは思うが、こういったご助力に対しては感謝あるのみである。自分としては言論を封殺しようとかそういうつもりはまったくなくて、削除があるとしたら本人による自主削除というものをと期待していたのだが。それがこの真生という人に伝わらなかったことは残念である。
これは以前にも書いたことだが、最近ではこのようなアマゾンのレビュー(書評)もまるで2ちゃんねるのような無責任な書込みが目立つようになった。しかし、たとえばアマゾンの場合でも「取得したID」というものがあるわけで、今後この「真生」という人は、自分のこのIDでは使えなくなるだろうし、もっと悲惨なのは、自分の書いたことが第三者には信じてもらえなくなったり、まともにとりあってもらえなくなる可能性だって出てくるだろう。
そしてそれはジュセリーノ本人や「ジュセリーノは本物の予言者」だとかブログや掲示板で書き込んでいた人たちにもいえることなのだ。
自分で自分の首を絞めているのである。もしそのことに本当に気がついていないのだとしたらそれこそが悲劇であり、そして第三者的な視点からすると滑稽な喜劇なのだが。
2010.03.20