2010年1月6日水曜日

100106 2012年人類滅亡の予言について (再録)

※ 年があけてからも2012年予言関連の問い合わせのメールコメントが相次いでいる。

自分としては、今のところは以前書いたようなことを繰り返すしかない。それ以上の見解というものも今のところはないに等しい。

だから「○月○日の記事をお読みください」というようなかたちでリンクしようかとも思ったのだけど、せっかくなので「再録」として、独立した記事にしてみました。





これは映画「2012」のことではなくて、「2012年のマヤ暦の予言」の話題ということになるのだが、興味深いメールが何通か来ている。

「グリア」さんという方からのメールによると「西暦2012年に人類が滅亡するというようなマヤの予言は存在しません。この説は最近になってごく少数の南米古代文明の(自称)研究者の人たちが言い出したことです」とのこと。

まあこれと似たようなはなしは自分も耳にしていたし、そういったコメント・メールも頂戴している。

実際、自分が「2012年の予言(マヤの予言)」を初めて耳にしたのもごく最近(2001年以降?)のことであって、それ以前にそんなものは聞いたことはなかったくらいだ。

この「2012年の人類滅亡の予言」というのも、最近になって誰かの手によってでっちあげられたものである、というのもあながちイジワルな推測とは言い切れないのではないかという気がするのだが。


たとえば、これもひとつの考え方であるが、「もしそんなマヤの予言がはるか昔から存在していたら、もっと前前から我々の耳にも届いてよさそうなものでしょう?(グリアさん)」という疑問は自分も持っていた。


アセンションであるとか「波動系の人たち」の言っていることには(いつものことながら)大きなアナというか矛盾点ばかりが目につく。

たとえば、あれほど彼等が繰り返していた「フォトンベルト」というものはいつのまに消えてしまったのであろうか[註]、とかね。

それにしても、本当の意味でこの2012年マヤ暦の人類滅亡予言の被害者というものがいるとしたら、それはマヤ族の末裔のみなさんなのかもしれない。

グリアさんによると、「映画によってクローズアップされたこの2012年の予言に対して、現存しているマヤの末裔たちは、まるで自分たちの祖先が人類滅亡の予言をしたかのように捉えられて困惑の意を示している」のだという。

彼等も迷惑を蒙っているようだ。

マヤ文明

2009.12.04

[註]消えたというか、「いつまでたってもフォトンベルトが見えてこないじゃないか」ということね。このアセンションの予言を言い出した連中は2005年ころには「あともう3年もすればフォトンペルトは確認される」といっていたのにちっとも観測上発見されてはいない。そのことにツッコミを入れられて、アセンションの人たちは何も言い返せずにいる。

 ※ 追記

言葉足らずというか自分の書き方に不足があったためだろう、「前に書いていることと不一致がある」とか「あなたは自分の言説を変えている」との批判を沢山頂きました。[※1]


これは言い訳になるが、自分はこのブログ上で同じことを何度も繰り返し書いてきているのでなんとなく惰性でこの「マヤの予言」という言葉を使ったが、これはもちろん正確に記すれば「ニューエイジ・波動系の人たちの2012年に起きるというアセンション(次元上昇?)の根拠としてあげているところのマヤ暦・ホピ族の予言」のことであり、それはウィキペディアの説明のとおりである。

てっとりばやく言えば、この「2012年の予言」をぶち上げたニューエイジ・波動系の人たちは、自分たちの都合でこのマヤ暦であるとか、ホピ族の予言というものを歪曲しているのである。

だから、自分が上で「2001年ころにはじめて耳にした」といっているのは、マヤの予言(ホピ族の予言)そのものではなくて、ニューエイジ系のほうから聞こえてきた「2012年人類滅亡の予言」のことである。

マヤ暦のことはそれよりももっと前からは知っていたはずだ。

当時自分が意識していたものは、オカルト業界の都合で「人類滅亡の予言」に変貌した「ノストラダムスの予言」である。

それで、(だからこそ)その1999年が過ぎてからオカルト業界が次の商売ネタとして持ち出して来たこの「2012年のマヤの予言」のことを強く意識したわけであり、それをはっきりとしたカタチで耳にしたのが「2001年のころだった」ということを思い出しながら書いたのだ。

ただし、厳密にいうと2001年よりももうちょっと前になんとなく誰からかによって「今度はマヤの予言というのがあって、オカルト業界はそれを出して来るかもしれないね…」というようなことがぐらいは小耳にはさんでいたかもしれない。そのへんの記憶は曖昧だ。

まあどっちにしてもその詳しい内容については知らなかったし、自分からすすんで調べようという気も起きなかった。

詳しい内容までも知ったのが2001年以降ということだし、もちろん「詳しい内容」といったって、それだって要するに「ニューエイジ系・波動系の連中が言っていたこと」でしかない。

本物のマヤ暦であるとかホピ族の伝承のことはいまでも自分もよくはわかってはいない。

ひっくりかえしていえば、ニューエイジ系波動系の連中の言っていることは薄っぺらで上っ面だけの「マヤ暦の解釈」であり、「ホピ族の伝承の歪曲作業」なのだと自分は断罪する。

あの工八ンなんとかとかいう奴の言っていることも同様である。あんなのが言っていることは非常にうすっぺらで内容に乏しい。それどころか「民族伝承のでっちあげ行為」でもある。

あんなのはそれこそ2012年が来る前に滅亡してしかるべきだろう。

2009.12.06

※1 最終的にメールで7通ほど、コメントで4・5件といったところか。皆がそんなに強い調子でこのかまたに対して非難を表明しているのではないが批判は批判である。何にしてもありがとうございました。このような方々が味方にいるということは非常に心強いことであるのだ。また、当のグリアさんからも「私の書き方にも問題があったかもしれません」というようなメールを頂いた。まあ、自分が書いたことはグリアさんが最初のメールで書いていたことを汲み取っていたということだろうし、ふたりの主張自体はそんなには離れてはいなかったということなんだと思う。