2007年7月22日日曜日

070722 もうひとりの偽予言者登場

すでにご存知という方も多いだろうと思うが、7月17日ブラジルのサンパウロにある空港でブラジル国内最大級の航空機事故が発生した。

ブラジルで航空機事故 犠牲者200人に達する可能性

17日午後7時(日本時間18日午前7時)ごろ、サンパウロ中心部のコンゴニャス空港で、乗客・乗員176人を乗せた国内線旅客機が着陸に失敗、空港近くの建物に衝突して炎上した。
地元メディアによると、少なくとも20人の遺体が機内で見つかり、建物にいた3人の死亡も確認された。事故現場で巻き込まれた人も含め、死者が200人近くにのぼるとの情報もある。在サンパウロ総領事館が邦人の被害の有無を調べている。

ブラジル南部ポルトアレグレ発サンパウロ行きのTAM航空エアバスA320機で、地元メディアによると滑走路をオーバーランして空港脇の自動車道も乗り越えたという。衝突した建物は宅配便などを扱うTAM社の子会社の倉庫で、従業員らが病院に搬送された。隣にあるガソリンスタンドに延焼しているとの情報もある。

TAM航空はブラジル最大手で、国内線で約5割、国際線で約6割のシェアがある。96年11月にサンパウロ市内の住宅地に墜落、乗客・乗員96人が全員死亡する事故を起こしている。

ブラジルでは昨年9月、ゴル航空機がアマゾン上空で小型機と接触して墜落し、乗客・乗員155人が全員死亡する事故があった。

出典:asahi.com 2007.07.18.10:41
http://www.asahi.com/international/update/0718/TKY200707180015.html



この事故がジュセリーノの月別の予言の中の

ブラジルのフォルタレーザ州からサンパウロのグアルリョス空港へ向っている旅客機が墜落して二百人以上が死亡する。

という個所のことであると言い出している人たちがいるのである。
というか「いたようである」と言い直したほうがよいのかもしれないが。

まず第一にこれはジュセリーノによる「10月の予言」であるということを前もって言っておかなければならないだろう。

流石にこのことが引っ掛かっていたのか、ジュセリーノ自身のこの事件に対する発言かどうだったのかはともかくとしても、「たま出版」のBBSではそのニラサワ氏による「これは予言とは関係のない事故でしょう」というような書き込みがなされていたようである。

まそれは良しとしてもだ。相変らず一言多いというか余計なことを付け加えるのがこの人のよくないところだ。

そのニラサワ氏、なんと「10月に別の飛行機事故が起きるということです」と書いているのである。

しかし、それではよく考えると、この「事故」との関連を抜きにしても不謹慎な発言ではないだろうか。これでは。

自分はそのことを諌めるようなことを書こうと思っていたのだが、流石に誰からか苦言を呈されたのかそのコメントも削除されてしまったようである。まあ削除したのならそれに越したことはないのだが、自分としてはもう少し早めにこのことを書いていればそれっぽく見えたかもしれないなと少し後悔はしているのだが。

というのも、自分は前からちょくちょく触れていた「TT」さんからのご意見を待っていたのだ。

前に自分がゴル航空とアダム航空の航空機事故の、それぞれのジュセリーノによる「事前に予言してそれを公証所に届けていた。それが的中していた」と言っているその「予言」の中にすでに内包している「不自然な前後関係」というものについて書いたときに、この「TT」さんから「かえって自分の首を締めかねないのでそういう書き方はしないほうが良いでしょう」というアドバイスをいただいたことがあったのだ。結果的にその「TT」さんの意見は正しかったし、そのアドバイスにしたがっていてよかったと思っている。まあだから餅は餅屋というけれど、航空機事故のような専門的な知識が必要とされるような分野での出来事ではなおさらこの「TT」さんの意見が届くのを待ってからという気持ちが強くあるのだが。

なんにしても、現実に航空機事故というものはあって、その事故で亡くなられた方がいるのだ。

そういう人たちのことが頭の中にあったのならば、「予言が当った」とかいって、その事故と「予言」を結びつけて語るということがどれだけのことなのかということはもう少しは考慮すべきなのである。自分はそう思っている。

いやもちろん、つまりだからそういう批判が向けられるのはこの自分にもなのだということでもあるのだが。

だからここではその点を考慮して詳しくは書かないけれど、6月中に自分がメールで(TTさんから教えてもらったこととして)書いて送ったひとつの例として挙げた「架空の予言」というものはやはり高確率でこのようにしてやはり実現してしまうのであるということなのだが。

「150人以上」というのは、もちろんブラジルにしてもどこの国の航空会社にしても国内線の主力機の乗客員数が200前後であり、常に満席状態にしてからフライトの便として載せるのが最近の会社の方針のようだから、人数に関しては当ったとしてもなんの不思議もないということだ。

そして今、世界中の航空会社各社による値引合戦の結果、メインテナンスに掛ける予算がどんどん削られてきて、「外注」や「下請け」そしてその「孫請け」と精度と責任が薄れてゆくような構造になっている現在、もし事故が起きるとすればその原因(のひとつ)が整備不良になる可能性というものが極めて高くなるということでしかないのである。

日本の航空会社の整備不良による事故のニュースも相当報道されていたのをご記憶のかたも多いはずである。

しかしそういう実情というものを知らずに、ただ単にあのような「予言」というものを受け取り、それが実現したとしたらあるいはギョッとしてしまう人もいるだろう。

不幸なことではあるが、3ヶ月に一度は世界のどこかで航空機の事故は起きているし、半年に一度という確率で乗客数が100人を超えるという大事故は起きている。これが現実なのである。

「航空機事故」というショッキングなニュースに「予言は当った」というようなことを口にしてしまう人がいても自分はあまり責める気にはなれない。

ただもう少しこの「現実の世界」というものがどのように動いているかということに目を向けて欲しいと願うだけである。


※ 最終校正07.11.30 途中八行省略した。