2007年7月5日木曜日

070705 予定は未定

またもやメールからである。
たまのBBSを見たら、ジョセリーノの来日が決定したとかテレビ番組があるとか書かれています。ニラサワとなってます。どうなんでしょうね。
>韮沢氏はユリ・ゲラー来日のときの
>あのブームを巻き起こしたいんでしょうかね?
というようなメールが来ている。他にも似たようなメールを2・3通頂いておりますが。

しかもよく聞くと決定ではなく「内定」であったが。秋口のテレビ番組に合わせた来日を目論んでいるようである。

まあ「内定」ではなぁ。

「内定」というだけではほとんど書きようがない。だからこれから書くのは「決定」したらという仮定での意見になる。

というか来るのなら来ればいい。それだけだ。自分にはそれを阻止したりする権限もないし立場でもない。

というか「少し遅くはないかね」というような、いらぬお節介を感じたりする部分もある。

それにジュセリーノ本人が日本に来たからといってどうにかなるものでもあるまい。そういうものである。

しかし、「ユリ・ゲラー来日(註)」といってピンとくるのは相当上の世代(三十代後半より上)だろう。メールで書いて来た人のいいたいことがすぐにわかってしまう自分も相当の年だということがバレてしまうのだが。というか隠してもしかたがないことなのだが。

ユリ・ゲラーが最初に来日したのが1974年のことで今からもう33年の前のことになる。そのときは日本を挙げての「超能力ブーム」になってしまった。そのときのことを言っているのだと思うのだが。 

まあでもいくらなんでも「韮沢氏が大ブームを狙って」ということはありえないだろう。本気でそんなことをもし目論んでいたらそれはどちらかというとピンクフロンドの『ダークサイド・オブ・ザ・ムーン』である。世の中はそんなに甘くはない。

たとえジュセリーノが日本に来たとしても「大ブーム」はありえない。騒ぎにもならないだろう。そのくらいは普通の人ならばわかりそうなものだ。

まあもしジュセリーノがテレビに出て、その番組がオンエアされるのであれば、自分はこのようなブログをやっている関係上、ある種の義務みたいなものからきっとその番組を見るのであろうけれど。

また、おどろおどろしいBGMと効果音にのせて、タイアップした映画会社から流用したSF映画のシーンなどを使い、低音の男性のナレーションで「…なのだろうか?」とか「…といわれている」という語尾を多用したVで恐怖を盛り上げようと必死になるんだろうけれども。(Vの製作はやはりテイク・システムになるのか)

想像するだけで今からなんかため息が出てきそうになるけれどもさ(笑)

自分としては、メールを読んでの連想なのだが、「ユリ・ゲラー来日」というよりも「オリバー君来日」の方を思い出してしまったのだ。

いや別にチンパンジー扱いするつもりはないのだが、ブームの質のことを考えるとユリ・ゲラーよりもオリバー君に近くはないかと。

日本に来た時点でその正体がバレてしまっているという点でだ。

実際、テレビ朝日のあの番組以外でジュセリーノの予言についてまともに口にしたり扱っているものはひとつもない。知られていないからではない。あまりにも知られているからである。

一昨年、アメリカ政府に対して裁判を起したブラジル人の予言者、昨年日本に地震があると予言して二度も外した実績のある予言者。こういうことはむしろ今年になってから大いに知られることとなった。

なんかそういう顛末になるのではないだろうか。

マスコミから、過去の外した予言に関する質問ばかりぶつけられて機嫌を悪くするジュセリーノとその隣りでオロオロする韮沢氏、なんかそういう図しか想像できないのだが。そんなんでいいんだろうか。



註:というか知っている人も多いとは思うのだが、ユリ・ゲラー、実は最近でもちょくちょく日本にやって来ている。たいがいが「極秘来日」ということになっているが、要するに誰ももう騒がなくなっているだけではないかとも思うのだが。

今は何をしに日本に来ているのかはよくは知らないが、一時期(15年ほど前に)頻繁に日本に来ていたその理由はよく知られている。要するにトリックのネタを探しに、あるいは発注しに来ていたのである。

ミスター・マリックが「ユリ・ゲラーからマジックのネタを教えてくれと頼まれた」といっていたのもたぶんそのころになるだろう。

というかこれはあまり知られていないことだが、このようなマジックのトリックとなるネタの小道具を作る技術に関してならば日本は世界でもトップクラスで、それもあまり知られていない蒲田とか葛飾の小さな町工場で受注生産のような形で製造されている。いつのことだったか、この自分も葛飾の白鳥あたりを歩いていたときにユリ・ゲラーを見かけている。

その工場に務めている人が自分の店の客だったので、あとでいろいろと話を聞くことができた。ユリ・ゲラーは目の前でスプーン曲げとか「超能力」の実演もやってくれたそうである。こういう話を聞くと悪い人ではなさそうだなという気もするのだが。

(最終校正日2007.08.19)

追記

結局杞憂に過ぎずジュセリーノの来日はなくなった。よく考えると別に憂えることではないのだけれど。(笑)
「延期」だというし。

うかつにもここで自分はジュセリーノのテレビ番組が「テレビ朝日」で放送されるという前提でこの文章を書いてしまっている。

結果からいえばそれ自体大外れなことであった。
しかし、今だから言うのだけれど、韮沢氏は最初やはりテレビ朝日に対してジュセリーノの来日と番組を打診していたというのはあった話のようである。実際、たま出版の掲示板にもそのことを匂わせる発言は実際にあったのである。年末の番組を予定しているが、それでは新しい単行本の発売の時期と噛みあわないとかなんとかと。

しかしだ、たま出版にしても韮沢氏にしてもそうなのだが、だったら何故自腹で(自己資金で)ジュセリーノを来日させないのか、というような疑問は誰もが抱くと思うのだが。

はじめから無理だった、ということではなくて「内定」が「延期」になるというのはよく考えると非常に興味深い話なのである。何がジュセリーノの来日を「中止」させたかについて考えると非常に面白いからだ。不謹慎なことだけれどもさ。

なにしろジュセリーノはお金のことなど考えないで人のために奉仕活動をすることの重要さを表明し、訴えている「清廉清貧」の人のはずだ。では資金以外のなにかの障害があって内定が延期になったのか、とかね。

このへんに至る経緯を韮沢氏自身がつまびらかにしないことには、あらぬ疑いが自身にもかけられるだけだと思うのだが。

そのほんの数日後、「たま出版」の掲示板に、ニラサワ氏自身の発言としてジュセリーノの来日の「延期」と、テレビ番組が「日本テレビ」で放送されることが「決定」したことが書き込まれた。

面白かった。
まるでニラサワ氏がこのブログを見て、あわてて(その時点での)決定事項を発表したかのように見えてしまったからである。

もちろんそんなわけはない。単なる偶然だろう。

このように、関連のないふたつ以上の出来事を、まるでなにか目に見えない不可視の法則というか原因でもって関連づけて語るのが、いわゆる「オカルト」というやつなのだが。
(2007.08.20)