2007年2月28日水曜日

070228 ジュセリーノの予言の嘘 4 的中率90%という数字

 
【ジュセリーノの予言の嘘4】 的中率90%という数字

昨日の夜、かつて生徒だった人間と電話で話をしていた。生徒といってももう10年以上も前の生徒で、そのころは一方的にこちらが教える立場だったが、今では逆転して、どちらかというとこちらが教えを請うような立場になった。

「いくら頑張っても順位があがらないとストレス溜まるでしょ?」普通なら10以上も年下の女にタメ口でこんな感じできかれたら腹が立つものだが立場が逆転しているのでそうでもない。しかし弱えーなぁ、自分も・・・

やはりこの世界、一度現場を離れたらおしまいだ。一種の浦島太郎状態であることを痛感させられた。

でもやはり、なにはともあれ聞いてみるものだな。自分の中では万全を期していたつもりでいたが、抜け落ちていたことがいくつもあった。それを改めて知らされた。

ひとつが「携帯対策」である。あれだけ散々むこうのブログで携帯ウェブのことを書いておきながらすっかり忘れていた。なんだ、これは。一種のボケか?やだな。

それ以外にもいくつか方策を授かった。恥はかいたが、まだまだ上を目指せるという可能性が拓けて来たということでもあるので今ではむしろ清清しい気分だ。

さて本題。

自分がはじめから「おかしい」と感じた個所についてだが、ひとつには的中率90%(95%とも)という表現があった。なにを分母としての90%なのかを考えることが実はこのジュセリーノという人の予言者としての真贋に大きくかかわってくる重要な要素でもある。

もうひとつ、彼の口から出た発言としては、「いままで3万件以上の予言をしてそれを「公証所」にもってゆき、公式な手続きをとって証拠としている」というものもある。

すると当然のことながら、当った予言というのは

30.000×0.90=27.000

2万7000件はあるということだ。

これをしてどう考えるかだ。

30000という数字を365で割ると約82になる。

つまり「毎日ひとつづつの予言が当ったとしても82年間ずっと90%の確率で当りつづける」ということでもある。

もうひとつ、解せないことがある。
ジュセリーノは今年48才になる。彼の主張を丸呑みすると、9才のころからこういう予知夢を見ているというが(さすがに9才の子供の言葉を公証所にもってゆく親はいるまいから)仮に18才から毎日一件づつ登録しに行ったとしても30年でも約10000件は無理。毎日3~4件づづでやっと3万件になるという数字である。

追いつかない。絶対に無理だろう。すこしリアルにその現場を想像してみてほしい。

ジュセリーノという人物は、成人してから平日は毎日のように公証所に何件かの自分の予知夢を記した紙切れを持ち込み、それを登録すると、どこにも発表せずにじっと溜めておき、それに書かれている事柄が当ったか外れたかを確かめてその的中率を計算していたことになってしまう。

そんなやつおらへんがな。

だとすれば、この「90%」という数字はどこからきたものなのだろうか?ということである。

いわゆるサンプリングというやつか。一定の期間内を区切りその範囲内での的中率を計算したということか。だったらまだわかるのだが。

しかし、ここにとんでもない事実が浮上しているわけで。

いうまでもない。ジュセリーノがブラジルのマスコミに突然という感じで姿を現し、「自分はサダム・フセインの隠れ家をアメリカ政府に通報した」と語った際に表明した2006年から2007年にかけての予言である。

実はそのオリジナルはジュセリーノの公式HPにはない。去年12月の段階でキレイに新しく別のものに差し替えられているのである。しかし、このオリジナル予言の文面だけならば反証サイトのようなところで今でもいくらでも目にする事ができる。
「Jucelino Nobrega da Luz」で検索すれば(ポルトガル語だが)いくらでも出てくるのだ。 

それで見てみると一発でわかることなのだが(自分は翻訳してもらったが)やたら予言を外しているのだ。いいとこ50%前後ではないか。

では果して「的中率90%」というのは何を指してのことなのか。

ひょっとしてプロレスラーにつけられる「鉄の爪」とか「人間発電所」と同じような肩書きと同じなのであろうか。

是非とも、この「的中率90%」という形容を日本で最初に使った『たま出版』にはちゃんと説明してもらいたいところなのであるが・・・